下部工補強工法 鋼板巻き立て工法

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特長・概要

鋼板巻き立て工法とは

「鋼板巻き立て工法」は、既設の鉄筋コンクリート橋脚に補強鋼板を巻き立て、橋脚の曲げ耐力、せん断耐力およびじん性の向上を図る耐震補強工法です。

主な特長

鋼板巻き立て工法は、以下の特長を有しています。

1補強鋼板によりせん断耐力およびじん性を向上させます。

2フーチングと鋼板を繋ぐ定着アンカーを設置することで、曲げ耐力の向上を図ることができます。

3柱基部の鋼板とフーチング上面間の隙間に塑性ヒンジを生じさせ、橋脚の脆性的な破壊を防ぐことができます。

4他の補強工法に比較して死荷重の増加が少なく、基礎への影響も小さく抑えます。

5補強後の柱断面が大きく変化しないため、桁下空間を利用している場合に有効です。

構造

  • 鋼板は4分割を標準とし、コンクリートアンカーにて設置後、現場溶接にて一体化します。
  • 鋼板下端とフーチング上面間は5cm~10cm程度の隙間を確保して、大きな地震力の作用時には塑性ヒンジを形成させます。
  • 矩形柱では横方向の拘束効果を高めるため、柱下端の鋼板を取り囲むようにH形鋼を配置して、鋼板による拘束効果を高めています。
  • フーチングに定着アンカーを設置することで、曲げ耐力の向上ができます。その場合、アンカー筋の量を増減させることで、基礎へ作用する地震力を制御します。
  • 鋼板とコンクリート躯体間には、無収縮モルタルやエポキシ樹脂を注入充てんします。